『らしくって、素敵。』
40代でも今が旬!な感じの、「グーグー」な感じの、
「資生堂・錆びない女性」な感じの、コイズミさんを想像していたら、
すっかり裏切られました.
けれど、その裏切られ方が、スカーンとしていて気持ちが良かったです。
まず、このジャケ写真.
なんだか、怖いです。(歌詞カードの中身の写真はもっとコワイ)
モノトーンの、こっちを見据えてるような小泉さん.
グーグーのポスターの彼女だったら、「可愛いネコですね」って気軽に言ってしまいそうだけど、
この写真の小泉さんには声をかけられない. かけても、「なによぉ」って言われそうだし・・・.
シンプルに、「Nice Middle」のロゴのみ。
「ナイスミドルって・・・、中年よね?」と思いつつ、
ロゴが「いぶし銀」ならぬ、「いぶし金(マットなゴールドともいう)」ってとこが、
センスいいなぁ、と思ってみたり・・.
1曲目は、「Innocent Love」。
「♪ありふれた 愛だけど 私には 幸せすぎでした・・・」
これを
「♪あ?りふれたぁ??♪」とドライブかかったキョンキョン調で歌われるから、
つい、聞いちゃうんだけど、
じっくり聞くと、なんだか、内容は演歌っぽい!?
けど、日本人ダカラ、心に染みちゃう.
二曲目の「samida-rain」で、ガッテン!ガッテン!!確信!
「五月雨だよね!? やっぱり、演歌!?っ」
6つ年上の旦那さんが、「40過ぎるとさぁ?、上役についてスナックなんか行くじゃない?
カラオケとか歌わされるのよ.若い頃は、演歌なんか大ッ嫌いだったのに、俺も年かね?
いいわけよ、演歌が!!落ち着くって言うか、染みちゃうのよ.」なんていってたのを思い出す.
確かに、私も若い子の歌とか、聴けなくなってる.「うるさいだけ」って思っちゃう.
そして、この小泉さんの歌たちは・・・心に染みます?.
ポップ・演歌っていう、さらっと軽いんだけど、心に残るっていうか、
そんな新しい、私たち世代の聴く音楽の新ジャンルを小泉さんが作ってくれているような、
そんな気がしました.
「アラフォー時代」を代表してる感のある小泉さんだけど、雑誌のインタビューで、
「アラフォーっていう言葉は、ちょっと違和感がある.「輝いてなくちゃ!」って感じで。
ホントの40代は、もっといろんな事に、疲れてますよ」と言っていた.
すっごく本音で、ほっとした。
その上で、「私には、ナイスミドルって言葉の方が、しっくり来る.目指すは、「中年の星」ですから(笑)」と、相変わらず、私たち世代のリーダーしたげるよ、と、頼もしい一言.
いつまでも、キョンキョンは、私のアイドルだわ!と再確認させてくれた一枚でした.
(24年前に、大好きだった男の子が大ファンだったから、「好きになろう」と思ったキョンキョンでしたが、今では、私の人生になくてはならないアイドル。)
一番気に入っているのは、
「小泉今日子はブギウギウギ」の
「♪泣けちゃう恋 内緒でしょ? 聞かせて ちょうだい♪
だけど 明日になれば なんにも 覚えて いないの ごめんね♪」のくだり。
見かけはいっぱしの10代、20代の「恋バナ」だったら、
「あんなに語らせといて覚えてないって、マジ信じらんない!」と逆ギレされそうだけど、
40代なら、「わっかる?、ある、ある」と笑いあえちゃう.
そんな無責任も、うんと若い頃とはちがう、特権ってね.
大人なアルバムで、おすすめです☆☆☆☆☆!
☆4つなのは、必ず、これを超えるアルバムをまた作ってくれると思うから、その期待を込めて.